カメラとレンズが決まったら、次はフィルムです。
フィルムにはいろいろサイズもありますが、このサイトでは35mmフィルムを想定します。35mmフィルムは手頃な価格で入手がしやすく、撮り終わったフィルムを近所のカメラ屋さんに出すと、早ければ一時間ほどで現像が完了します。それでもなお、フィルムは高いです。どれもこれも値上がりしていますから、安いフィルムを探すのは至難の業です。
フィルムがデジタルに勝る7つの要素でも紹介したとおり、フィルムには大雑把に以下のような種類があります。
- カラーネガフィルム
- モノクロネガフィルム
- リバーサルフィルム
初めての方はとりあえずカラーネガフィルムを買ってください。撮影が難しいリバーサルフィルムや、いきなりモノクロフィルムで自家現像するのは敷居が高すぎます。
初心者におすすめのカラーネガフィルム
正直なところ、フィルムに関してはそれぞれ写真を撮る人の想いがあるでしょうから、これがいい!と押し付ける気はありません。いろいろなフィルムを試して、この色が良い!とご自身が思えるものを探しだして欲しいです。ですが、取り急ぎ何を選んでよいかわからない、というのであれば、次の3つから選ぶのがよいでしょう。
Kodak Ultra Max 400
安価で入手し易い割に高品質なフィルムのようです(まだ使ったことがありません)。作例を見る限り、夜の街でも十分に発色し、粒子も綺麗です。
Fujicolor 100/400
これも安い割に写りが良いです。普通のパッケージのものではなく、業務用だとかなり安く手に入ります。X-TraとPREMIUMの違いはよくわかりませんがどちらも高品質です。
Lomography Color Negative 100
その他のフィルムの在庫が履けた結果入手しやすくなっているフィルムのひとつです。大体3本パックで1,600円くらいですから、結構安いです。発色が他のフィルムと違ってノスタルジックな風合いになります。lomoとの相性は抜群ですが、普通のカメラでも十分な画が撮れます。
フィルムのコスト
フィルムカメラを始めたら、フィルムのコストについて計画を立てておくことをお勧めします。あんまりどんぶり勘定でやっていると、だんだん負担が大きくなってしまいます。
フィルムはそれ単体では完結できません。撮り終えたら、現像に出す必要があります。もしプリントするのであれば、同時に頼んでしまうほうが安くなることがあります。フィルム一本にかかるコストは
フィルム代+現像代+プリント代
となります。
一般的な現像代は600円で、プリント代はL版で一枚31円ですから、Agfa Vista 200を例にすると
フィルム648円+現像600円+プリント31円×36枚=2,364円
です。けっこうかかりますね。ですが、経験上、一ヶ月で3本撮れることはほとんどなく、相当頑張って2本が限界です。月に2本撮ってプリントするとすれば、
2,364円×2本×12ヶ月=56,736円
となります。かなり高額になってしまいますが、現像時の同時プリントが無料のネットサービスをつかう場合、フィルムを郵送するコストがかかりますが、5本くらいまとめて郵送する前提であれば、
フィルム648円×5本+レターパック510円+現像650円×5本=7,000円
となり、1本あたり1,400円くらいに抑えることができます。シャッター1回約39円ですね。1本1,400円として上記のように1年で24本消費すると考えると、33,600円となり、23,136円浮かすことができます。実際は、相当頑張らないとこれだけのフィルムを消費することはできません。
モノクロフィルム
現在酷い値上がりを見せています。在庫処分や期限切れを狙う以外は、すこし様子を見た方がいいかもしれません。
お勧めはKodak 400TMAX。ISO400で夜景撮影もできますが、適度な粒状感で滑らかです。NEOPAN400は結構つぶつぶがハッキリしていて面白いです。
モノクロフィルムは夜間など暗くて色が出にくい場面で真価を発揮します(個人的見解)。
その他の特殊なフィルム
室内撮影用のタングステンフィルムやRevologの製造工程でなんか失敗してそうなフィルムなど、変わったフィルムは多数あります。フィルム衰退期のいまこうしたフィルムが存在しているのは誰かが必要としているからで、撮り方によってはとてもおもしろい写真を生み出す可能性があります。
※今後レポート予定です。